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迷い走る人生 ほどほどにナイス

現場のカオスを解消する、本質的なマネジメントについての本。~「マネジメント格差」書評

こんばんは。犬吠埼カヤノです。

 

「マネジメント格差」という本について、

あらすじ、要約なども交えつつ、書評を書いてみます。

 

 

 

「マネジメントとは組織を動かして成果を上げる事」

という前提のもとに、

組織をカオスに陥らせる原因と、

具体的な対応策について

リアルな観点からつづられている

実践的な一冊です。

 

要約

マネジメントとは組織を動かして成果を上げる事である。

組織を混沌とさせる原因は上司(管理者層)の無頓着・怠慢であり、

その典型的なケースは3つある。

 

  • 人がいない、人がバラバラの「学級崩壊」状態に無頓着。
    管理者の存在感が薄く、部下や後輩を放任、放置する。

  • 面倒な業務改善を若手に押し付ける。
    過去に自分が何の準備もしてもらえなかった為に、
    同じ事を負の感情で押し付けている場合もある。

  • 盲目的な改善に次ぐ改善を強いる事で、現場が疲弊し、
    組織への不信感が高まっていることに鈍感。

 

組織が抱える問題を解消するためにも必要な事も3つ。

 

  1. 共通認識や決め事を作って共有・定着させ、必要に応じて改善していく。

  2. 組織内で「情報、知識、意識」の壁を作らない。
    特に意識に関しては、一人一人を改善プロセスの当事者として
    巻き込むことは必須。

  3. PDCAを回す、特にCとAを組織的に回す。

 

1に関しては、

期日と基準を決めてみんなで断舎離・整理整頓をする

という形で具体的に「物で溢れかえる」オフィスへの対策が示されている。


2に関しては、「情報→知識→意識」の順に攻める。

まず職場に存在する全ての仕事とツールの全貌を明らかにし、

業務が見えるファイリングを実施して情報を共有化する。

更に職場の仕事の全貌をもとに、従業員のマルチスキル化を進めて、

助け合いの可能な環境にする。

3に関しては、何を・誰が・どのように・いつまでにの観点で

目標達成のための計画を立てる。

行動と実績は途中で確認し、なぜそうなったのか、

という視点からチェックして軌道修正していく。

 

組織改革をしていく際に抵抗勢力になりやすいメンバーは

5タイプに分けられる。それぞれ接する際に気をつけるべきコツがあるが、

特に伝え方に関する工夫として

5W1Hが明確」「要点がはっきりしている」「目で見てはっきりわかる」

ことを心がけると良い。

 

感想

これはゲームプランナー時代に

現場のカオスがしんどすぎて読んだ本で、

要約を書き留めてから時間が経過しています。

 

読んだ当時の感想としては、

「現場のリアル」に肉薄する内容であり、

今まさにカオスの中で苦しんでいる人には

現実的な内容で為になる一冊だと感じたのを覚えています。

 

今読み直したらまた何か違う感想を抱くのかもしれない。

会社の同期にあげてしまったので、もう手元にはないですが……。