30作以上同人誌を作ってきた私が、金欠時におすすめの印刷所を比較してみる。
おはようございます。妖怪人事の犬吠埼カヤノです。
今回の記事では、金欠大学生だった頃に私がお世話になっていた
「安く同人誌を刷れる印刷所」について紹介します。
(4年間で、およそ30作ほど同人誌を作っていた頃の思い出話をしている記事)
想定する仕様
よく同人誌即売会で見かける、一般的な漫画本の仕様を想定し、比較をします。
- B5サイズ
- 表紙フルカラー、本文モノクロ
- 表紙込み全24ページ
- 全50部、イベント会場に直接搬入。通販や書店委託はナシ
- オンデマンド印刷
- 特殊加工などはナシ
こんな感じでしょうか。
ポプルス
言わずと知れた絶対王者です。
とりあえず初めての印刷所はここにしとけば間違いがないといわれています。
スタッフさんの対応が神
ポプルスのいい点は、とにかくスタッフさんが親切なところです。
私は大学サークルの合同誌の原稿を入稿する際、やけくそになり酒を飲みながら作業をしていたせいで、「左とじ」の指定で入稿するという大ポカをやらかしたことがあります。
(※縦書きの文章がメインの本は通常「右とじ」で入稿します。なので当然、漫画本は右とじ。)
(やけくそになってた原因について言及してる記事)
入稿した翌日、電話がかかってきました。
なんと
「お客様のデータは、漫画本なので右とじかと思われますが、本当に左とじでよろしいでしょうか?」
とわざわざ確認を入れてくださったのです。
普通そのまま印刷されてしまうところを、とても丁寧にご対応いただき、無事サークルの合同誌は正しい仕様にて印刷されたのでした。
デフォルトで表紙にクリアPPかマットPPの加工がつけられる
これも地味に嬉しいサービスです。
他の印刷所さんの場合、表紙に加工を施すには追加料金がかかってしまうのですが、ポプルスさんだと標準価格の中に含まれています。
表紙にPP加工を施すと、紙自体の耐久性も上がりますし、何より見栄えが良くなって手元に届いたときにテンションが爆上がります。
始めて作った自分の本が、クリア加工でつやつやしてたり、マット加工で手触りよかったりしたら、より嬉しいですよね。
なお金額については、仕様通りに印刷していただくと、「スタンダードセット」の印刷費10,600円+送料1,000円=11,600円。
単純計算で1冊300円で頒布すれば、本自体を作るのにかかるお金は十分回収できます。
オレンジ工房
締め切りより早く入稿できる人に優しい印刷所です。
グッズを作れたり、料金自体を安くできたりと、選べる選択肢が多いので、いろいろ得点を試してみたいという遊び心のある作家さんにはお勧めです。
無料でグッズ作成or割引に使えるポイントGETができちゃう
イベントにもよりますが、通常締め切りより7営業日早く入稿すれば「グッズダブル or ポイントダブル」、3営業日早く入稿すれば「グッズシングル or ポイントシングル」という特典が付きます。
グッズダブルは、缶バッジやポスター、トートバッグや名刺……などなど様々なグッズの中から2点、無料で作成することができるサービスです。
(シングルは1点のみ。)
同人活動をしていると、サークル同士の交流の際に名刺が必要になる場面も多いので、ここで本を作るついでに名刺も無料で作っちゃう。という形で私は活用してました。
ポイント系の特典は、オレンジ工房でグッズや同人誌を印刷するときにかかる費用を割引できるポイントの還元率が通常利用時より多くなる、というものです。
継続してオレンジ工房を利用して同人活動を行っていくなら旨味がありますが、そうでないならグッズ系の方が楽しいと思います。
(同人名刺ってこういう感じのやつです)
なお金額については、仕様通りに印刷していただくと、「ホワイトセット」の印刷費9,250円+送料1,050円=10,300円。
こちらも単純計算で1冊300円で頒布すれば、本自体を作るのにかかるお金は十分回収できます。
というかなんなら200円だって大した赤字にはならないという。
きょうゆう出版オンデマンド
個人的に最推しの印刷所です。
大学3年以降に出した本はほとんどここで刷ってたんじゃないかな。
筆が早ければ早いだけ安くなるので、私個人としては大変相性がいいと感じてました。
6営業日前までの入稿で「超早割」の2割引に!
早く入稿できた場合の割引額がでかい!!
これは金欠同人マンにとって、とてもありがたいことですよね。
到着希望日の6営業日前の入稿で2割引、5営業日前の入稿で1割引なので、狙うんならがっつり6営業日前の入稿を狙った方がいいと思います。
ちなみに一度、到着希望日より1か月ほど早くに入稿をしたことがあったのですが、その際はサイトに載っていない「3割引」にて印刷をしてくださいました。あまりにも神過ぎる……。
※このケースは、私がそれ以前に何度も正規の料金で利用していたことも加味された上での対応である可能性があります。HPに載っていないので、すべての方に適応されるかどうかの保証は致しかねます。
フルカラー部分のRGB印刷対応
これは救済です。
普通、パソコンでイラストを描く際はRGB(レッド・グリーン・ブルー)の光の三原色を用いることになるのですが、印刷の際はCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)の4成分によって色を表します。
その変換の際に、どうしても描いた時よりくすんだ色合いになってしまいがちなのですが、きょうゆう出版オンデマンドは「高彩度印刷」に対応しており、極限までモニタで見た時と同じ鮮やかさを保つよう印刷をして下るのです。
「コミック本セット」の印刷費12,100円 + 注文金額5,000円以上の場合は送料無料なので、そのまま12,100円。
ただし、2割引が適用できるようであれば、9,680円。
バチバチに安いやん。笑う。
一度この旨味を知ったらもう逃げられませんわ……。
まとめ
「ポプルス」「オレンジ工房」「きょうゆう出版オンデマンド」の比較表はこんな感じです。
どこもきちんと本に仕上げてくださるので、好みに合わせて使い分けるといいんじゃないかな。と。
あと、余裕があればこういう本なんかも読んでみると、より詳しく入稿について知れるので良いかもしれないです。
【余談】
先日申し込んだコミティア130の当落速報が出ていました。
無事スペースいただけてましたー!! うれしい。
多分これまでブログに乗せてきた漫画を、そのまままとめた本になると思います。
どうぞよろしくおねがいしますー。