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迷い走る人生 ほどほどにナイス

コントロールドラマから抜け出したい 〜「聖なる予言」から、他人との疲れない関わり方のヒントを得る

「聖なる予言(ジェームズ・レッドフィールド/山川紘矢)」 を読んだ。


 


特に興味深かったのが、「コントロールドラマ」という概念である。

 

1.コントロールドラマとは

2.奪い合いから抜け出すには

3.相手が奪う気満々で近づいてきたら

4.「気づく」ことの重要性

 

1.コントロールドラマとは

「この人と会った後は、なぜかいつも疲れる…」という時、は相手の「コントロールドラマ」に巻き込まれているのが原因だというのだ。

コントロールドラマとは、人がそれぞれ無自覚に行っている、相手を支配しエネルギーを奪う為の振る舞いのことである。幼少期の家族との関わりにおいて効果的だった態度が強く身につくので、どんな形で表出するかは人によるのだという。大きく四つにタイプ分けをすることができ、それぞれ

  • 「脅迫者」…攻撃的な態度で周囲を威圧し、相手を脅かして自分に注意を向けさせ相手のエネルギーを奪う。
  • 「被害者」…自分はあなたのせいでこんなにひどい目にあっている、と相手に罪悪感を抱かせることで、相手を自責に追い込み自分を守ると同時に、気にかけさせてエネルギーを奪う。
  • 「尋問者」…相手の欠点や誤りを見つけて批判する。相手は自分自身の考えより、尋問者に批判されないようにすることを優先しだす。そして自らに注意を向けさせエネルギーを奪う。
  • 「傍観者」…曖昧な態度をとったり無関心なふりをして、相手に自分を気付かせるように仕向ける。批判されにくい位置に自分を置くことで身を守り、相手の注意を引いてエネルギーを奪う。

という感じらしい。
相手のコントロールドラマに巻き込まれるとエネルギーを奪われてしんどくなり、巻き込めれば一時的に満ちる。それをお互いにやりあうがゆえに、人間関係が漠然と苦しくなる…という話だった。

2.奪い合いから抜け出すには

じゃあどうすれば不毛なエネルギーの奪い合いをやめることができるのか。

それには、まず「気づく」ことである、と本書は説く。

ほとんどの人間は無自覚のうちにコントロールドラマを演じている。当たり前のように聞こえるかもしれないが、それは他ならぬ貴方も、私も、演じているということである。

自分の、過去の人との付き合い方や、両親が、自分や兄弟に対してどんなコントロールドラマを発揮していたのかを振り返り、自分にどんな傾向があるのかを知る。
そして、自分がどんなコントロールドラマを演じているのかを「自覚する」。
自覚した上で、そのドラマを演じるのを意識的に止める。

そうすることによって、少なくとも貴方は、不毛な奪い合いのコロシアムから降りることができる。誰かから徒らにエネルギーを奪い、相手を疲弊させることはなくなる。

3.相手が奪う気満々で近づいてきたら

こっちがやめても、相手は大抵、無自覚にコントロールドラマを演じ続けていることだろう。そんな時は、相手のコントロールドラマによる振る舞いに関して「質問する」のが効果的だそうだ。例えば、相手が被害者のコントロールドラマを用いて、悲劇のヒロインのように振舞ってきたら。

「君はどうして悲しそうにしてるの?」

と、ただ質問すればいいという。
相手に巻き込まれて、脅迫者や尋問者として相手にエネルギーを差し出す必要はない。
ただ、相手のドラマに乗らずに、目に見えるありのままの振る舞いを言葉に出して問うてみるといいそうだ。

4.「気づく」ことの重要性

これはコントロールドラマ以外のことにも言えるのだが、自己の内面に潜り、本質的な課題に「気づき」、ただありのまま見つめる事で色々な物事が拓けて動きだした…という話を最近本当によく聞く。本屋に平積みしてある自己啓発本をタイトル見ずに手に取ったって、十中八九「気づき」のプロセスの重要性について説かれている。

それだけ大切だと言われて、言われ続けているのは、きっと本質に「気づく」ことに「気づく」ことが難しいからなんだろうなと思う。

それでも、変わりたいなら、停滞し疲弊した人生を変えて生きたいのなら、気づきにむけて心を開きたいなと思った。


私は「被害者」だった。
人と会うたび飽きもせず、悲劇のヒロインぶりたがる自分を都度都度見つめて、気付いて、この枠組みから脱せるように生きていきたい。

 

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