思い出ごと置いていくしかないんだと思う。
こんばんは。犬吠埼カヤノです。
今日は東京で住んでた家を掃除して、
鍵を返してきました。
鍵返すついでに、前の家の近くで
お昼ご飯を食べることにしたのですが、
前の家は職場の目の前だったので
必然的に会社の人との思い出が
詰まったエリアということにもなります。
「この店、私が昇格した時に、同期がお祝いで奢ってくれたお好み焼き屋さんだ」
「ここは、入社後最初の配属先でPJTの上長が奢ってくれた焼肉屋さん」
「去年の年末に、あいつと2人でささやかな忘年会をやった居酒屋さんだ……」
…
思い出が次々フラッシュバックして、
くらりと立ちくらみます。
変なところで記憶力のいい私は、
誰かにしてもらったこと、
だいたい覚えている。
多分、私の思い出の中に登場する
相手のほとんどは、
とっくにそんなこと忘れていると思います。
忘れられないのは苦しみです。
それでも知ることをやめるわけにはいかない。
だから、この街ごと
思い出を置いていくしかないんだと思います。
今の私にできるのは、もうそれしかないんだと思っています。
今はこの海辺が、私の暮らす場所だから。