誰一人仲間はずれにならないよう、極限までシンプルに磨き上げた作品。 ~ 映画「すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」感想
こんばんは。
「天気の子」は評判や番宣ポスターから
まともに見れば四肢が爆散するであろう……
という未来予知をしたため未視聴な、
非リアの犬吠埼カヤノです。
最近話題の映画といえば、
「すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」。
「ジョーカーより泣く」
等となんかしらんけど
すごい涙腺に来るらしいという
評判をよく目にします。
まあ「すみっコぐらし」で
リア充の波動攻撃食らうことはなかろう。
そう判断して、視聴してきました。
できる限り
内容そのものの説明はせず、
ネタバレには配慮しながら、
感想を書いていきます。
結論
ひとことでこの映画を表現するなら、
「誰一人仲間はずれにならないよう、極限までシンプルに磨き上げた作品」
といえるかと思いました。
マジで無駄がない。
なさすぎる。
人間の情緒とか世界とかってこれだけシンプルだったか?
って錯覚するほど、小奇麗にまとまっているのですが、
それによる物足りなさもなく、
時間いっぱい充分に楽しめる
見ごたえある一本だと思いました。
上映時間が短いのは、
おそらくターゲット層が小学校低学年以下の
子供たちだという事もあるのでしょうね。
子供が飽きないように75分という短い時間でまとめあげ、
それでいて大人もしっかり楽しむことのできる良作です。
キッズの「ウケどころ」を外さない
これ感想が完全に(ゲームプランナーとしての)職業病なんですけど、
キッズたちに向けた「ウケどころ」が作中に何度もあるなあ、
というのは見ていて感じました。
平日の夕方に見に行ったので、館内には親子連れが多かったのですが、
小さい子供たちが声を上げて喜び、笑うシーンが絶妙なテンポで
配置されて進んでいきました。
子供は、漫画的オーバーアクションで笑います。
すみっコたちが隕石のように勢いよく落下していく
SE&炎エフェクトの演出付きのシーンだったり、
落ちた際にバウンドしてぽてっと転がるシーンだったりと、
そういうコミカルで大ぶりな動作が挟まると、
子供はマジで喜ぶんだなあ……ということを痛感しました。
ちりばめられた伏線と、無駄なく回収されたシンプルな感動
ゆるく、コミカルでかわいい動きの
キャラクターたちが動き回り、
物語は次第に展開していきます。
ストーリー上ではちょいちょい闇深設定が散見されたり、
核心が明かされたところでは大人向けの泣かせどころもあり、
しっかり魅せてきてくれます。
ラストも結構涙腺にくる。
構成がシンプルであるがゆえに、
オチは途中から読めてしまうのですが、
それにも関わらずウルッとくるのだからすごいと思う。
なお、ストーリーの核心が明かされる泣かせどころでは
ほとんどの子供も真剣に見入っていた(or寝ていた)のか、
館内では大人のすすり泣く声しか(ほぼ)聞こえませんでした。
まとめ
- 子供は笑い、大人は泣ける
- シンプルで無駄がない洗練された構成&演出
という感じでした。
時間が短いので疲れずに見れますが、
ハンカチは持参した方がいいかもしれません。
切なくて寂しい気持ちを、
大きな優しさで包み込む、温かな作品でした。
余談
あと超個人的な感想としては、
私はもっとちゃんと3DCGがんばろう!!
とも思いましたね。
やっぱ映像作品つよいわ……。
今作もローポリ3DCGモデル使われてたと思うんですけど、
ほんと……表現に限界がない……最高にワクワクしますね。
仕事で2Dの絵描くのもいいけどなー。
きちんと立体方面にも力をつけたいわ。つけていこう。
『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』公式サイト